でも、電子書籍派として危機感を抱いていることがあります。それは、本屋で本を選ばなくなったことです。
結局電子書籍で買うのに本屋に行くのは正直な話気が引けます。そりゃそうです。普通の本屋にとって私はお客じゃないのですから。でも、本屋で本を選ばなくなったことに危機感を感じているのも確かなのです。なぜなのか?
電子書籍はいつでも簡単に、本を探してお店をハシゴしたりすることなく買えます。でも一方で、リアルの本屋さんにはついてこないものがついて来ます。
それは読者レビューです。
読者レビューを参考にすることは大いにあります。私も面白かった本などにはレビューを書いたりしています。でも、レビューだけを頼りに本を買うようにはなりたくないのです。
レビューは所詮他人の感想であって私の感想ではない。そういうものが関係なく、実際に少し読んでみたりして本を選べるのが本屋さんのいいところなのです。
だから時々、これを読みたい!と思ったらレビューなどは一切読まずに本を買います。自分の感性を信じられなくなったら、そもそも本を選んで買う意義があるのかとまで考えます。
ネット時代になって、作品自体の評判だけでなく作家自身の評判まで広まるようになりました。そういう時代に、他人の意見に流されず自分の考えで本を選ぶのは難しくなって来ていると感じます。
だからこそ、なんの前評判もなくとも、もしくはどんな前評判がついていても、自分が良さそうだと思った本を買う機会を大切にしたいと思っているのです。